子どものこころ総合診療センターは、子どもと共に歩んでいくことができる専門家の育成と、子どものメンタルヘルスに関する情報発信を目指しています。

院内学級教員の業務内容とその役割(オプション)

トップ > 多職種の共通理解と相互理解 > 院内学級教員の業務内容とその役割(オプション)|MENTOR

院内学級教員の業務内容とその役割(オプション)|MENTOR

MENTOR 第3章「多職種の共通理解と相互理解」

TEXT本文

表示

<要約>

  • 子どもの学習保障を基盤とし、入院・通院により生じる学習機会の格差を最小限に抑える役割を担う。

  • 子どもの発達段階や特性を踏まえ、学力や学校復帰への不安に対応しながら、個別的・柔軟な教育支援を提供する。

  • 医療・福祉と連携し、学習を通じた自己肯定感や生活リズムの回復を促進する。

<主な業務内容>

  • 各教科の個別・少人数指導

  • 学校からの教材収集および記録の送付

  • 生活リズムの回復に向けた指導支援

  • 在籍校との連絡および成績報告

  • 学校復帰・進路選択支援

  • 医療・福祉との連携およびカンファレンス参加

  • 教育委員会・学校との合同会議への参加

<解説>

教員は、子どもの「学びの場」を保障する専門職であり、病院という医療的環境の中でも、教育の継続性を担保する役割を担う。特に入院中の子どもに対しては、授業を通じて生活の見通しを与え、安心して過ごせる時間を提供する。

教育支援は単なる学習の提供にとどまらず、自己肯定感の向上、社会性の維持、生活リズムの再構築など、多面的な意義を持つ。また、学校や地域と連携し、復学や進学、就学の可否にかかわる支援も重要である。

通院中の子どもに対しては、医療側と教育側をつなぐ支援者として、教育的情報の共有、制度理解の促進、適切な支援機関への橋渡しを行うことで、子どもの教育的権利を守る役割を果たす。

病棟に配置された教員は、院内学級や特別支援学校等の教育機関に所属し、入院中の子どもに対して学習指導を行うとともに、生活全般への支援にも関与する。

  • 学習指導:各教科の授業を実施し、学年や個別の到達度に応じた教材・内容を調整する。

  • 個別対応:体調や精神状態に応じて、出欠・活動内容・課題量などを柔軟に調整する。

  • 生活支援:学習を通じて生活リズムを整え、日課の中で安心して過ごせる環境を支援する。

  • 学校連携:在籍校との連絡・成績報告・復学支援を行い、教育の継続性を確保する。

  • 多職種連携:医師、看護師、公認心理師、精神保健福祉士、作業療法士と連携し、子どもの全体像を共有する。

  • 地域移行支援:退院後の学校復帰や進路選択に向けて、子どもと保護者を支援する。