子どものこころ総合診療センターは、子どもと共に歩んでいくことができる専門家の育成と、子どものメンタルヘルスに関する情報発信を目指しています。

ひきこもりの多様性とその支援手法に関する調査

(令和2年度厚生労働省社会福祉推進事業 課題番号19)

国立研究開発法人国立国際医療研究センターでは、令和2年度厚生労働省社会福祉推進事業「多様な支援対象者像と支援者像を念頭に置いたひきこもりの支援手法に関する調査研究事業」(課題番号19)(以下、「本事業」という)の実施団体として採択を受けて、同センターの国府台病院子どものこころ総合診療センター・児童精神科が中心となり、これまでに、検討委員会の開催や予備的な調査の実施など、ひきこもり(不登校)の多様性とその支援手法に関する調査に向けた準備を行ってきました。

今般、準備が整ったことから、ひきこもり(不登校)当事者の多様性とその支援手法に関する課題や、これまでの支援の成果や効果、そして地域における課題等を把握するため、広くひきこもり(不登校)の支援に携わる方を対象として、Webによるアンケート調査を実施しました。

なお、実施主体の標榜科が「子どものこころ総合診療センター・児童精神科」となっていますが、今回の調査は、子どもに限らずあらゆる年代のひきこもり(不登校)当事者への支援を対象としています。

  1. 事業の趣旨・目的

ひきこもり(不登校)当事者の状態や背景は事例ごとに様々であり、また多様な支援者がひきこもり(不登校)支援に携わっている現状があります。本事業では、スキル・専門性・経験等が異なる多様な機関や支援者の各々にとって有用となるよう、調査結果を(施設や個人が特定されない様配慮し)オンライン上に公開し、各々の機関や支援者が、他機関の支援状況を知る機会となり、スキル・専門性の向上に資することを目指しています。

  1. 本調査の対象

全国の保健所、児童相談所、精神保健福祉センター、発達障害者支援センター、ひきこもり地域支援センター、地域若者サポートステーション、生活困窮者自立支援機関、自治体のひきこもり支援担当課、教育委員会などを対象とした調査です。

  1. 調査内容

①多様な支援者の実情(スキル・資格・経験年数等)、②多様な支援対象者の実情(ひきこもり(不登校)当事者の年代・性別・ひきこもり(不登校)の期間等)、③多様な支援手法(当事者支援の方法・家族支援の方法・当事者の状況に応じた支援の選択・連携先等)等を調査しました。

  1. 回答期限

最終締切:令和3年3月9日(火曜日)

  1. 調査結果

この調査結果を元に、ひきこもり(不登校)支援者間で情報共有できるシステムの構築を図り、回答いただいた内容については、地域名、施設名などの情報が分からない形で処理し、医学的観点のみならず、保健師、精神保健福祉士等の福祉専門職の観点、専門資格を有しない者による支援の観点等から、多職種かつ複数の専門家によってひきこもり支援の現状を多角的に分析しました。アンケート結果と、今回の結果から作製した「ひきこもりの評価・支援に関わるガイドラインの活用マニュアルQ&A」を以下からご覧ください。