令和元年11月5日から7日にフィリピン共和国から5名の研修生を受けいれ、”The Program for International Promotion of Japan’s Healthcare Technologies and Services in 2019 Project to reinforce medical treatment, care, and the promotion of mental health among children and adolescents”を開催しました 。
講義
- Institution for Children’s Mental Care, and Aftercare for Children
- Disaster psychiatry
- Training for CAPs
- Child psychiatry in Univ
- Psychologists, Social worker for child mental health
Site visit
- 市川市発達センター
- 市川市教育センター
- 市川市子育て支援課
- 市川児童相談所
活動内容
ここまで行ってきたTraining Programを通じてフィリピンの児童精神医学に関する現状と、今後の展望に関する知見を得た。 第一に、フィリピン国内の児童精神科領域の診療体制に関する情報を得ることができ、フィリピンの児童精神科医療の診断学、治療論、および人材育成システムに関するわが国との違いがいくつか浮かび上がってきた。特に双極性障害などの診断学の相違が両国間で大きく、その議論は今後も続けていくことが確認された。次に、フィリピンにおける虐待の傾向と対策についての情報から、日本とフィリピンにおける状況の違いが明らかとなった。特に虐待の下位分類の違いは大きく、その評価と治療におけるプロトコールの必要性が議論となった。この研修を通じて、フィリピン国内でメンタルヘルスに関わる医療機関、保健、教育行政機関、研究機関間でのネットワークの構築に寄与するものと考えられる。 今後は、年度内にフィリピン大学を通じて子どものメンタルヘルスに関する研修会を開催する方向で検討することになった。また、フィリピン児童青年精神医学会との研修内容および研究協力に関する協議を開始することとなった。これらの成果を踏まえて、次年度以降に開催が予定される研修事業のプログラムの決定することに至った。