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医療技術等国際展開推進事業の年度別の活動
フィリピン・東南アジアでの子どものメンタルヘルスの医療技術等国際展開推進事業について、平成29年度から令和7年度までの活動を、年度ごとにご紹介します。
ARCHIVE年度ごとの活動
フィリピンでの研修から始まり、東南アジアへと広がった、これまでの活動を、年度ごとにまとめました。年度の見出しをクリックすると、内容が開きます。
平成29年度(2017年度) 被災地における子どものメンタルヘルスに関する研修事業
行ったこと
- 東日本大震災の直後から、宮城県石巻市の支援に入ってきた、被災地の子どものメンタルヘルスの経験を、自然災害の多いフィリピンに伝えることを目的に始まりました。
- 10月22〜28日(フィリピン・タクロバン市):2013年の台風第30号(ハイエン)の被災地で、現地の研修を行いました。保健省・教育省・社会福祉開発省の職員や、支援団体など、被災地の子どものメンタルヘルスに関わる15機関の職員が参加しました。
- 12月3〜5日(沖縄):フィリピンから14名を受け入れて、日本での研修を行いました。
成果
- 現地の関係機関の間で、子どものメンタルヘルスに関する多機関のネットワークが、新たにできました。
- 2018年10月に、タクロバン市でメンタルヘルスの会議を開くことが決まりました。
- 2017年12月のフィリピン保健省の会議に、本事業の講師が招かれ、被災地の子どものメンタルヘルスへの取り組みが話し合われました。
連携した機関:フィリピン大学マニラ校、フィリピン児童青年期精神医学会、国立精神・神経医療研究センター、琉球大学、現地の保健省・教育省ほか
平成30年度(2018年度) 事業の実施なし
この年度は、事業としての実施はありませんでした。
令和元年度(2019年度) マニラでの研修と、国府台での研修
行ったこと
- 2019年6月(フィリピン・マニラ):フィリピン大学マニラ校で、研修を行いました。
- 2019年11月5〜7日(千葉県市川市・国府台):フィリピンから、医師や心理士など約32名が来日して、日本での研修に参加しました。
- 2020年2月に、フィリピンで子どものメンタルヘルスのフォーラムを開く計画でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大で、中止になりました。
成果
- 研修を受けた医療従事者は、平成29年度の15名規模から、約80名規模に広がりました。
- フィリピン大学マニラ校との共同での論文づくりが進みました。
連携した機関:フィリピン大学マニラ校(公衆衛生学部)
令和2年度(2020年度) オンライン研修への切り替え(新型コロナ対応)
行ったこと
- 新型コロナの感染拡大で、現地や日本での対面の研修ができなくなったため、オンライン学習の仕組み(Moodle)を使った研修に切り替えました。
- 国立精神・神経医療研究センター、琉球大学、近畿大学、東京医科大学、玉名病院が、講義を分担しました。
成果
- コロナ下でも、事業を止めずに、研修を続けることができました。
- この年度の経験が、その後のオンライン研修(Moodleとビデオ会議の併用)の土台になりました。
連携した機関:フィリピン大学マニラ校、フィリピン児童青年期精神医学会
令和3年度(2021年度) コロナ禍の子どものメンタルヘルスの診療能力向上
行ったこと
- 2021年6月、2022年1月:フィリピン側の関係者と、オンラインで打ち合わせをしました。
- 児童思春期の精神疾患のケアや、コロナ対策についての研修を、オンラインで開きました。
- オンデマンドで学べる教材を15本つくり、オンラインのサイトで公開しました。医師、心理士、ソーシャルワーカー、看護師、保健師、教師など259名が参加しました。
成果
- 研修の前後のテストで、理解度が16.4%上がりました。
- フィリピン児童精神医学会が、オンラインの子どものメンタルヘルスのフォーラムを開きました。
- 過去2年分の教材を集めた、オンラインのサイトができました。
連携した機関:フィリピン大学マニラ校、フィリピン児童青年期精神医学会
令和4年度(2022年度) オンライン研修と、教材動画の拡充
行ったこと
- オンライン研修を2回、フィリピン側と共同で開きました。研修後のアンケートでは、93%が「満足」と答えました。
- オンデマンドの教材動画を、新たに10本つくりました。視聴を含めた参加は、あわせて238名でした。
- フィリピンの教育省との協議を始めました。
成果
- これまでの論文が、合計7本の論文に引用されました。
- オンラインサイトの動画の再生回数が、2月の中旬から下旬にかけて、143回から725回に増えました。
連携した機関:フィリピン大学マニラ校、フィリピン児童青年期精神医学会、フィリピン教育省(協議開始)
令和5年度(2023年度) 対面研修の再開と、インドネシアの初参加(ポストコロナの学校メンタルヘルス)
行ったこと
- 研修を、すべて対面に戻しました。現地研修と日本での研修をあわせて、フィリピンからのべ58名が参加し、インドネシアからも、のべ17名が初めて参加しました。
- これまでの研修をもとに、動画10本をつくり、センターのYouTubeチャンネルと、フィリピン児童青年精神医学会のFacebookで公開しました。
成果
- 日本での研修で、理解度のテストの得点が、92%から97%に上がりました。
- 動画の累計の視聴回数は554回で、前の年度より222%増えました。
- フィリピンの大学のスタッフが筆頭著者になった論文を、国際誌に投稿しました。
連携した機関:フィリピン大学マニラ校、フィリピン児童青年期精神医学会、フィリピン教育省、インドネシアの関係機関
令和6年度(2024年度) 東南アジアでのメンタルヘルス・リテラシーの向上
行ったこと
- 2024年6月13日(マニラ):フィリピン大学マニラ校と、会議・打ち合わせをしました。
- 研修を1回開き、医師、心理士、ソーシャルワーカー、看護師、保健師、教師など、のべ35名が参加しました。
- 2024年11月(沖縄):フィリピンの協力者5名を受け入れて、日本での研修を行いました。琉球大学がホストを務めました。
- 2025年2月(マニラ):フィリピン大学と教育省を中心に、研修会を開きました。
- オンデマンドの研修動画を、新たに2本つくりました。
成果
- 研修の前後のテストで、理解度の得点が、約31%上がりました。
- 2024年11月に沖縄で開かれた、国際保健の学会(Joint Congress on Global Health)で発表しました。
- 2020年と2021年のオンライン研修についての論文が、国際誌に掲載されました。
- 日本、フィリピン、インドネシアの3か国で、学校でのメンタルヘルス・リテラシーを比べる研究の論文が、国際誌に受理されました。
連携した機関:フィリピン大学マニラ校、フィリピン児童青年期精神医学会、フィリピン教育省、琉球大学、信州大学
令和7年度(2025年度) 学校の先生といっしょに進める、メンタルヘルス・リテラシー
行ったこと
- 2025年5月:フィリピン大学マニラ校と、オンラインで会議をしました。
- 2025年9月21〜24日(マニラ):会議や研修を行い、国際保健の学会でも発表しました。22日には、フィリピン大学マニラ校とマニラ市の教育事務所の協定の、調印式がありました。
- 2025年9月:メンタルヘルス・リテラシーの研究計画をつくり、模擬授業と、先生向けの研修を行って、先生の習得の度合いや、生徒の理解度を調べました。
- 2026年1月13〜14日(マニラ):マニラとバタンガスの教育事務所の先生を対象に、メンタルヘルス・リテラシーの教員研修を行いました(参加者45名以上)。
- 生徒向けの、タガログ語の動画2本と、授業のプログラムを、新たにつくりました。
成果
- 理解度の得点(15点満点)が、54.0%から70.7%に上がりました。
- 動画の累計の視聴回数は1,850回、総再生時間は115.6時間でした。
- 現地の先生による授業を公開して行い、各校で今後も続けられる見通しがつきました。
- フィリピン大学マニラ校(公衆衛生学部)と、マニラ市の教育事務所(教育省)が、協定(MOA)を結びました。次の年度に、大きな研修会を開く予定です。
連携した機関:フィリピン大学マニラ校、フィリピン教育省(マニラ・バタンガスの教育事務所)、信州大学
参加者の人数は、研修に参加された方の人数です(のべ人数を含みます)。内容は、事業の実績報告書などをもとにまとめています。